Hubspotカスタムオブジェクトの所感と見えてきた制約メモ。標準オブジェクトの機能と比較しながら。2021年4月11日時点。

April 11, 2021

※2021年4月11日現在の情報です。Hubspotは急ピッチで開発改善がなされているので、最新情報は公式のドキュメントで調べることをおすすめします。

昨年の、2020年の秋にリリースされたHubspotのカスタムオブジェクト

Hubspotはインバウンドマーケに強く、コンタクトなど標準オブジェクトだけでも十分優れているのですが、カスタムオブジェクトが登場したことで、より個別企業の多様なCRMカスタマイズニーズに答えられるようになっています。CRMの機能においてもSalesforceに一歩追いつく大きなアップデートです。

ただ、このカスタムオブジェクト。まだリリースされてまもないので、現状では、できないこともちょくちょくあります。

今後のアップデートへの期待もこめて、私が今観測しているカスタムオブジェクトを使ってできること、できないことについて、標準オブジェクトと比較しながらまとめてみました。

できないこと①カスタムオブジェクトはリスト機能に対応していない

現状、Hubspotのカスタムオブジェクトでは、リスト機能には対応していません。そのため、通常のマーケティングEメールをカスタムオブジェクトのプロパティを条件として、配信対象の絞り込みなどができません。

できないこと②通常送信Eメールでパーソナライズトークンが使用できない

オブジェクトのプロパティ値を、Eメール内のコンテンツで動的に表示するパーソナライズトークンを通常Eメールでは実装されてません。

ただし、自動返信メールではすでに実装されているのでつかえます。

できないこと③レコード画面のサイドバープロパティの再配置設定ができない

カスタムオブジェクトでは、レコード画面のプロパティが表示されているサイドバーのカスタマイズがまだ実装されていません。(標準オブジェクトでは可能。

逆にできることをいくつかピックアップします。

できること①ワークフローはつかえる

ワークフローはカスタムオブジェクトでも使えます。

できること②レポート機能やダッシュボードは使える

レポート機能も使えます。ただし、現状、カスタムレポートビルダー(ベータ)のみで対応されているようです。

できること③フォーム機能でも使える(Public Betaまだ正式リリースはしていない)

フォーム機能でカスタムオブジェクトをつかうことができます。ただし、Public Betaでまだ正式リリースではないようです。私の場合、サポートに問い合わせて先行して触らせてもらっています。コンタクトなどの標準オブジェクトとカスタムオブジェクトなど複数のオブジェクトのプロパティ値を複数フォームで持たせることができます。参照関係にあるオブジェクトレコードを同時で生成でき、それをフォームビルダーで制御できるのでとても便利です。

まとめ(感想)

以上。観測している範囲で、いくつかピックアップしてみました。高度な計算式のプロパティをつくれなかったりと他にも、CRMとしての柔軟性はやはりSalesforceと比べると正直劣っているところも目につきます。ただ、ワークフローやマーケティング施策との連動性は個人的にHubspotのほうが優れていると感じています。そこら辺がどんどんシームレスになっていきそうなので、今後の拡張にとても期待しています。(Salesforceのカスタムオブジェクトは正直CRM以外の用途は特にないし、CRMエンジニアありきじゃないとそのうち運用しんどくなる。)

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