今回は、データの魅力的なグラフが誰でも簡単につくれる"Flourish"というサービスを触ってみて、おもしろかったので、紹介したいと思います。
Flourishを使えば、誰でも簡単にクオリティの高いデータの可視化を実現できます。ブラウザで操作可能で、無料から使えます。(データセットを非公開にしたい場合は、課金必要)
ということで、国連が提供している世界人口推移1950-2100のデータを使って、ビジュアライゼーションしてみました。
こちらは、Bar Chart Raceというテンプレートを使っていて、時間経過とともに、人口数が変化して、グラフの順位が入れ替わっていきます。
完全版は下記よりご覧いただけます。
こうして改めて、眺めてみるとといろいろな発見があります。特に、ナイジェリアの人口の伸びが凄まじいので注目してみてください。(1950年の人口3,700万人から、2100年7億3,000万人まで爆伸びする。)
世界地図でプロットした表現や。
折れ線グラフ形式のレースチャート。
イメージマップ。
などなど。とにかくたくさんあります。
もっとみたい方はExampleページを覗いてみてください。
ふつう、高度にデータのビジュアライゼーションを実現しようと思うと、Pythonなどのプログラミング言語を書いたりして、視覚化しないといけないと思います。
ですが、Flourishは、一切プログラミングは不要です。(ノーコード)
好きなテンプレートを選んで、編集するのですが、
編集画面は、"Data"タブと”Preview”タブのシンプルな2画面構成。
"Data"タブで、Googleスプレッドシートのようなテーブル形式でデータを入力して、 ラベル(Label)や値(Values)を指定するだけ。
もちろん、CSVアップロードなどもあるので、ローカルのデータをインポートして一括で入力も可能です。
データをセットしたら、"Preview"タブに移って、右側サイドバーで、グラフの色などスタイルを調整します。他にも、グラフの経過時間の速度など、細かく設定が可能です。
体裁を整えたら、最後は、"Ecport&Publich"を押せば、公開できます。(※無料版だと、データは全世界に公開されるので、共有してはいけないデータを扱う場合は有料版を使いましょう。)
公開したグラフは、URLから誰でもアクセス、閲覧できます。また、HTMLコードも生成できるので、自分のWEBサイトに埋め込んだりもできます。
このように、直感的な操作で本当に簡単にデータビジュアライゼーションから共有までできてしまいます。
こちらのサービスは、下記の方々に、特に親和性が高そうです。
①データビジュアライズが必要なメディアや、ジャーナリズムに携わる人
②小学校、中学校、高校、大学などの教育現場の先生や生徒
③顧客にプレゼンをするビジネスマン
①は、本丸です。Flourishは、企業でもいくつか使われているようですが、BBCなど、有名メディアが導入している印象です。
リッチなグラフはわかりやすく、メディアコンテンツとしては、映えると思うので、リサーチ力があるのであれば、活用しない手はないのではないかと思います。
日経新聞が、下記のようなサイトを立ち上げているようですが、こういうビジュアライゼーションの中には、Flourishでも対応可能なものがあります。
日経新聞の場合は、このコンテンツを作るのに物凄い労力と、コストをかけていそうなので、まったく同じことを中小のメディアがするのはふつう難しいはず。でも、Flourishをうまく使えば、中小のメディアでも最小限のリソースで作成できるのではないかなと思いました。
②教育現場でも活用できそうです。
例えば、社会科の授業。
小学生とか、中学生は教科書読んでいるだけだと、集中力がもたずに、すぐ飽きてしまうということもあるかもしれないですが、こうした動くグラフは興味を引きつけるので、要所要所で、見せ方の工夫をしてあげると楽しんで学んでくれたりするのでは?と思いました。
ちなみに、社会科でも使えそうな実社会のデータは、オープンデータとしてたくさん公開されているので、題材もいっぱいあると思います。
③最後に、ビジネスマン
日々の、顧客のプレゼンとかに織り交ぜれば、ワンランク上のプレゼンが実現できそうですね。コンサル勤務の人とかこういうの好きそう。
ただ、ビジネスマンはプレゼン資料つくるだけが仕事じゃないと思うので、過度にきれいなグラフを量産するのは、本末転倒感があるのでほどほどにしたいところです。
特に、マーケターとかだと社内用の資料として、データレポーティングの機会も多いかと思いますが、毎回、可視化に時間かけまくてるとなにやってんだ?となりそうなので、気をつけましょう。
データ分析しても社内の誰も見向きしてくれない状態を覆すために、カンフル剤的に魅力的なグラフで圧倒するとかはたまにしてもいいかもしれません。
以上。
世の中には、安価で高機能なサービスがいっぱいあってたのしいですね。また、何かおもしろいの見つけたら紹介したいと思います。